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  ディスカウント福助

ある朝のこと、はにわは、呆然とした。
防犯するはずの防犯福助そのものが盗まれてしまったのだ。

はにわのお気に入りの壷は、まだ盗まれていなかったが、防犯福助がいなくなってしまった今、いつ盗まれるか・・・。
はにわは、どうしよう、どうしよう、と焦った。

そうだ、また露店に買いに行こう!
・・・で、でも、ちょっと高かったんだよね。5000円もしたんだよね。
また防犯福助自体が盗まれてしまっては、元も子もないし。
はにわは、躊躇した。

ちょっと用事があったので、ディスカウントショップに出かけた。
そこで、防犯福助が、なんと!2980円で売っていた。
さすが、ディスカウントショップ!はにわは、なんの迷いもなく、買った。

はにわは、毎日、安心だった。
お気に入りの壷も、ディスカウントショップで買った防犯福助に守られ ている。

ある日のことだった。
朝食をとっているはにわは、「もしもし」という声に気付いた。
あれ?と思ってキョロキョロしていると、防犯福助が顔をあげてしゃべっているのに気づいた。
はにわと目が会うと、防犯福助は、しゃべりはじめた。

「きのうの夜中さ、ドロボーがはいってきたんだよ。しかし、そいつがまた間抜けでねぇ、
机の角で足をぶつけたり、硝子の窓に激突したり、で、結局、自分一人で舞い上がって、焦ってやがった。
きっと、ドロボー初心者なんだろなぁ。結局、何もとらずに、そのまま去っていったよ。全く、馬鹿だよねぇ。」

防犯福助は、饒舌にしゃべり続けた。
はにわは呆然として聞いているだけだった。

「あ、そうそう、それから、きのう、夜中に、消防車が近く通っていったよ。
でも、すぐに去っていったから、なんでもなかったみたい。
全く、夜中だっていうのに、うるさくってさぁ・・・。
犬も、わんわん泣き始めるし。」
防犯福助は、はにわにお構いなくしゃべり続けた。

はにわは、今、おしゃべりな防犯福助がうるさくてしょうがない。
お金をけちって、ディスカウントショップで買ったことを後悔したのだっ た・・・。

みなさんも、安物を買うときには、注意しましょう。