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はにわ村の伝統


彼らの村では、自分に似た、はにわ人形をつくり、家に飾る風習がある。
このはにわ人形は、厄除けのために毎年作られるのである。
さて、なぜ、このような風習ができたのか、みなさんにお教えしよう。

とっても昔むかし、物騒な時代があった。
心やさしいおどるはにわたちは、争うことを嫌っていたが、しかし、
世の中が不穏になり、はにわ村への外部からの敵の進入は、防ぐことができなかった。
いつ自分の命が敵に狙われるかわからない。・・・そんな恐怖におびえるはにわたちは、
自分にそっくりなはにわ人形を作り、影武者として、敵を撹乱させたのだった。

そんな歴史を経て、はにわ人形は、今では、厄除けのお守りとして、つくられている。
はにわ人形は、1年経つと新しいはにわ人形を作るため、古いはにわ人形は、
年に1回、「はにわ祭」が行われ、そこで処分されるのである。

はにわ村には、聖なる丘、とよばれる、高さ10メートルほどの低い崖がある。
古いはにわ人形を持ったはにわたちが、その丘に集まる。
そして、神主さんは、丘の頂上にたち、はにわたちを待つのだ。
はにわ人形を持ったはにわは、順々に神主さんと言葉をかわす。
「何か言い残す事は?」
神主さんが厳かな雰囲気ではにわに語りかける。
「上司のばかやろうっ!!!!!」
すごい勢いで、はにわ人形を丘から下へ投げつけた。
はにわ人形は、砕けながら、丘の下へと転がっていく。
「なかなかよく砕けましたねぇ。」
はにわ人形を投げつけて、すっきりしているはにわに、神主は、にこやかに話した

「じゃ、次の方。」
後ろに並んでいた子どものはにわが、出てきた。
「とーちゃんのうそつきぃ!マウンテンバイクかってくれるっていったのにぃ!」
ごろごろごろ。小さいはにわ人形は、あまり割れずに転げてしまった。
「うーん、残念だったね。また来年がんばろうね。」
・・・つまり、彼らは、古いはにわ人形を投げつけて、前の年のうさをはらすのである。

そして、全員が古いはにわを投げつけると、もっとも粉々に壊したはにわに、
その年の「ベスト・オブ・はにわ」として、
賞状と賞金10万円が村長さんより、贈られるのであった・・・。