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はにわ達がデパートに出かけた時のことだった。

買い物も終えて、さて帰ろうと思ってデパートの外に出ると、雨が降っていた。
「天気予報は雨が降るなんて、全然言ってなかったのに・・・。だまされたよね。」
「まったく、あてにならないよね。しょうがない、傘売り場にいくか。」
はにわ達は、引き返して店内に入り、傘売り場に向かった。
傘売り場には同じように傘を買い求める客たちでにぎわっていた。
「あ、シンプルな黒や紺や緑の傘がどんどん売れていくよ。」
ほかの客たちは、すでに黒や紺や緑の傘を手に、レジに並んでいる。
「困ったなぁ、残っている傘はピンクやオレンジの色鮮やかなのばかりか。個性を主張できてかっこいいことは確かなんだけど・・。」
「そうだよね、やっぱり傘はありきたりな地味な色の傘じゃないと・・・。」
はにわ達は、カラフルな傘売り場からなんとかシンプルな渋い色の傘を見つけ出し、買うことができた。
はにわは、急いで文房具売り場にいってマジックを買った。そして、自分の傘だとわかるように、今買ったばかりのおニューの傘に、早速自分の名前を書いた。

「えっと、今日の日付っと・・・。」
はにわは名前だけでなく、日付も書いた。
さて、その後のはにわ達を見てみよう。

はにわ達は喫茶店に入った。傘でぎゅうぎゅう詰めになった傘立てに、自分たちの傘を入れた。
「似たような傘が多くて、誰か間違えて持っていっちゃいそうだね。」
「ま、そういうもんだよね。」
はにわ達はそのまま店内に入り、コーヒーを注文し、だべった。

1時間くらいだべっただろうか。
「あ!こんな時間だ!連ドラが始まっちゃう!急いで帰ろう!」
はにわ達は慌てて会計を済まして、自分の傘を取って店から出て電車に乗り込んだ。
「・・・あ、この傘、自分のじゃない・・・。」
「急いでたからなぁ。ありきたりな傘だから間違えてもしょうがないよね。」
はにわは、傘をまじまじと見つめ、たくさんかかれている落書きを見つけた。
「ををを!この傘、2ヶ月前は、3丁目の魚屋の奥さんが持っていたみたいだよ。あ、いとこが持ってたこともあるんだ!すごいなぁ。」
はにわはそういいながら、サインペンを取り出し、間違えてとってしまった傘に自分のサインをした。

そう、はにわ達は、シンプルでいかにも間違えそうな傘を故意に買い、間違えて持っていくことを面白がって、毎回自分のサインをしていくのだ。

「あれ?よく見たら、最初の持ち主は、自分じゃないか?」
「ほんとだ、1年前に書いた自分のサインがある!」
「いやぁ、ほんとに、傘は天下のまわりものだねぇ。」
「まったく、そうだよねぇ。」

・・・はにわ村は、今日も平和である。