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  日記付きカバン・はにわの場合

ある天気の良い週末の出来事だった。
はにわは、街を散歩し、日記付きカバンを売る露店を見つけた。
あまり見た目はかわいくないけど、使いやすそうなカバンだなぁ。
しかし、日記付きとは???なんだかよく解らないけど、でも、
ちょうどこんな大きさのカバンが欲しかったところなので、
はにわは、早速買った。
カバンをよく見ると、前についている大きなポケットに、日記帳がはいっていた。
だから、日記付きカバンなのか。なんだ、安易なアイデアだなぁ。
そう思いながら、また元の場所に日記帳をしまった。

はにわは、そのカバンに、お菓子をいっぱい詰め込んで
ピクニックに出かけたり、とても重宝した。

あるとき、煮物作りにチャレンジし、うまくできたので、友達のはにわに
おすそわけしようと思った。タッパーに煮物をつめ、カバンにいれた。

移動中の電車の中で、なんだか煮物の臭いがすることに気づいた。
もしかしてっ!と思って、カバンの中を見てみると、カバンの底の方に、
煮物の入ったタッパーから、汁が出ている・・・・。
ちゃんとタッパーの蓋をしめてなかったらしく、
カバンに汁がこぼれていたのだった。

あぁぁ。。。せっかくのカバンが早速汚れちゃったぁ・・・・。
はにわはショックだったが、シミは、カバンの地の色と似ている色だったので、
乾いたらそんなに目立たなくなるだろうし、不幸中の幸いだと思って、諦めた。

またある時、はっ!と気づいたら、かばんの底の方に、ぽつんとシミが
できていた。あれれ?なんで??と思って、カバンの中を見てみると、
カバンの中に入っていた赤いサインペンの蓋があいて、
インクが染み出ていたのだった。
あーぁ、やっちゃったぁ・・・。
目立つんだよねぇ。。。赤いペンのシミって。。。
そうはにわががっかりしているときだった。
ふと、カバンのポケットにあった日記帳に目がいった。
なんとなく手にとって中をぱらぱら見てびっくりした。

「○月×日、お菓子をいっぱい詰め込んで、ピクニックにいった。
でも、地べたにおかれて、お尻が汚れて悲しかった。
○月△日、タッパーの蓋があいてしまって、煮物の汁が
いっぱいこぼれてきた。おかげで食べ物臭くなってしまった。
ちゃんと気をつけて欲しい。」

はにわは呆然とした。
・・・身に覚えがあるけど、でも、自分では書いてないぞ。。。

はにわは日記を読み進んだ。
「 ○月◎日、今日は煮物の汁より悲しいことがあった。
サインペンの蓋があいて、インクが思い切りしみついた。
もう一生、このシミは取れないだろう・・。」

はにわは、はっ!と気づいた。
そうか、これは、カバンが書いている日記なのか!
だから、日記付きカバンなのか!
やっと、その意味が理解できたのだった。

 

はにわは、その日以来、カバンを大切に使うようになった。

「△月×日、今日は、きれいにふいてもらえて気持ちよかった。」

そんな日記を読むと、はにわはうれしかった。
なんだか、はにわは、いい日記を見るのが楽しみで、
この日記付きカバンを必要以上に大切にするのだった。

「×月○日、今日は、リラクゼーションCDを聞きながら、
マッサージをしてもらった。
でも、それは、やりすぎだと思う。
あくまで、カバンなのだから。」

はにわは、しまった!と思ったのだった。