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お役立ち人形・ペンギンくんの場合
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世間はすっかりインターネットである。
パソコンに向かっているだけで世の中が見えてくる、出不精なペンギンくんも、そんな便利なものがあるなら、ぜひインターネットとやらをやってみよう、と思って、まずはパソコンを買いに町へ出かけた。
パソコンショップで店員さんの薦めるままにパソコンを購入し、配送を頼んできた帰りのことだった。
ペンギンくんは、露店で売っている「お役立ち人形」を見つけた。何がどう役が立つのかわからなかったが、なまけもののペンギンくんは、何のためらいもなく買った。
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ペンギンくんは、お役立ち人形をもって家に帰った。
お役立ち人形をその辺におき、缶ビールを冷蔵庫から取り出し、部屋であぐらをかいて、ぐびぐびとビールを飲んだ。
そのとき、ふと、背中がかゆくなった。でも、掻くのがめんどくさかった。
でもかゆかったので、そういえばお役立ち人形があったことに気づき、人形をONにして、背中を掻いてくれ、と注文した。
すると人形は、今までじっとしている人形だったのが嘘のように、てきぱきと動き出した。
ペンギンくんは、自分でかく手間が省けて、気持ちよかった。 |
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そのまま背中を人形にかかせていたら、お役立ち人形がかくのをやめてペンギンくんの目の前にたったったと移動してきた。
なんだ?まだかゆいのに・・・とペンギンくんが思っていると、「おやつ」「おやつ」とせがんでいる。
ペンギンくんははっとして時計を見ると10時だった。そうか、おやつをやれってかいてあったっけ。
ペンギンくんは、冷蔵庫からきのう買ったシュークリームを取り出し、お役立ち人形にあげた。
人形はうれしそうにシュークリームをほうばり、食べおわるとまたペンギンくんの背中を掻きはじめた。ペンギンくんはいい買い物をしたな、と思った。
もうかゆくなくなったので、人形の電源をオフにすると、ぴたっと動きがとまり、ただの人形になった。
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翌々日、先日買ったパソコンが届いた。
ペンギンくんは、箱のままのパソコンをみて、開封してセッティングするのがすごくめんどくさかった。
ふと、お役立ち人形を思い出した。でも、こんな自分よりでかいものを運べるのかな?
ちょっと心配だったが、お役立ち人形の電源をONにして頼んでみた。
すると、お役立ち人形は、箱の開封を始め、自分より大きいディスプレイを運びはじめた。かなり力持ちである。 |
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ペンギンくんは、これはかなり役に立つ人形だなぁ、と満足しながら、お役立ち人形が働くのを横目にみながら、ねそべってテレビをみていた。
お役立ち人形は、パソコンを机の上にセッティングし終わったころ、ちょうど3時になった。
お役立ち人形は、寝そべっているペンギンくんをゆさゆさとゆさぶり、おやつをねだった。
ペンギンくんはおやつをあげるために、動くのがめんどくさかった。
もうパソコンもセッティングしおわったから、OFFにしちゃえ!と思って、おやつをねだる人形をとりあげ、電源をOFFにしてしまった。
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したのに、動きがとまるどころか、ぷんぷんと怒りながらてきぱきと動き出し、今一生懸命セッティングしたパソコンをきれいに届いたときと同じ状態に戻し、ぴたっと動作が止まり、ただの人形に戻ってしまった。
お役立ち人形の基本は、「GIVE&TAKE」である。ちゃんと守りましょう。
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